LastUpdate, '05/01/10
勢いで作ってみた。このページは、日記のページに書くにはあまりに長くなりすぎてしまったので独立ページとしたものです。

私自身があまり詳しくないため、このページに書かれた情報の信憑性はかなり怪しいです。

目次


ポケベル世代

2005年1月現在から見て20代後半から30代前半の人たちを「ポケベル世代」なんてよく呼びます。 このころの人たちが若かった頃、つまり1990年代前半頃にポケベルが流行ってました。 ちょうど今のケータイのようにみんなが持ってる・ビジネスマンも持ってるなんて時代でした。

そのころのポケベルはカタカナとアルファベットと数字しか表示できないものが主流。 もちろんポケベル端末からは送信できないので、皆は公衆電話に立ち寄り0-9のテンキーをペコパコとたたくなんて光景が見られました。 このときに、0-9のテンキーだけでカタカナ・アルファベット・数字を入力できるような方式が考えられました。いわゆるポケベル打ちってやつで。 詳しくは「ポケベル入力のすすめ」のページ見てください。 この世代の人たちは、このページにあるような表を見なくても、頭の中で文字を思い浮かべ「919393550121047171」(=らるるのわがまま)なんて数字を公衆電話でパコパコ入力してるわけです。

ちなみに、クイックキャストという名前で今もサービスしてます。新規は受け付けてないみたいですが。 で、あいた帯域を使って入院や通院の患者さんを呼び出すようなサービスに使われているだとかなんとか。


文字入力進化の歴史

初期のケータイ端末では、液晶はあくまで入力したテンキーの数字を表示するだけのもの。 そこにアドレス帳の概念が導入された頃に、ケータイ端末上での文字入力の必要性が出てきました。 まぁ人の名前なので、カタカナだけ入力できるなんていう機種が多かったと思うんですがね。 通常は名前を絞り込めさえいればいいので、1→あ行、2→か行なんて具合の方式が採用されて、今の「かな入力方式」の原型につながっていると思われます。 実は私この辺あまり詳しくないので、詳細は「携帯電話の歴史」でGoogle検索してください。

・・・携帯電話の歴史と普及 〜友達をつなぐケータイ〜 (PDF) 明治大学の学生卒論らしいです。理系人間の私から見ると、こういう調査とアンケートだけの卒論ってねぇ・・・他大学・他分野だからあんま悪口いうのやめとこ。 すいません、話がそれました。

転期はショートメールが導入された頃。1997年頃から各社こぞって文字が送れるサービスを開始しました。 最初は、送れる相手は同じキャリアの人のみ、文字は全角20文字程度まで、カタカナアルファベット数字オンリーなんて具合でした。 それが、Sky-Walkerやi-mode・EZweb@mailあたりから電子メール対応になり、キャリアを超えてのメールが可能になりました。 文字数もちょっとずつ増えていき、当時としては画期的に思えた添付ファイル対応なんてのも今や当たり前ですな。

このころから、文字入力に関して各社努力がスタートしました。 最初は「単漢字変換」というすばらしいもので、要するに漢字を入力するためには漢字の読みを入れて1文字だけを変換するというものです。 「漢字」と入れるためには「かん」で変換して次に「じ」で変換するっていうやつ。 もちろんたくさんある候補から選ぶのも大変、候補にすらないとかそんなんでキレることも多かったです。 まぁPC上のIMEと同じような「変換」という操作が加わっただけでもすばらしかったんですがね、当時としては。

次に出てきたのが文節変換です。「かんじをいれる」は一度に変換できないものの「かんじを」「いれる」と分ければ文節ごとに変換できるというやつ。 単漢字変換に比べれば遙かに入力の手間が減りました。 まぁその勢いで連文節変換も出てきました。 「かんじをいれる」をそのまま変換できるやつで、いちいち文節の区切りでいったん変換しなければいけないという制約から解放されました。

個人的には、この連文節変換が流行りだした頃がもっとも文字入力と端末選びに慎重になる時期でした。 スペック上は「連文節変換対応」でも、文節数や最大変換文字数に制限があったり、 文節の区切り目を適切に認識してくれなかったり、変換候補であり得ないような変換が先に表示されたりと、 そんな使えない機種が多かったです。J-PHONEユーザだった私はJ-T04の変換精度の良さに感動したものです。 当時は、文字入力では東芝・デンソー・ケンウッドが人気だったかな、2005年1月の今や東芝以外はケータイ端末作ってないというわな。

連文節の次はいかに変換精度を上げていくかの競争が始まりました。 手始めに変換を学習して次回変換時に候補上位に表示なんてのが加わりましたが、やはり注目は予測変換入力POBoxでしょうか。 PDA系でのノウハウを生かせたのが大きかったのでしょう。今やPDA系を作っていないメーカの機種は軒並みWnnかATOKになってしまってますね。 ちなみにJ-K03で簡易ながら予測変換搭載されてるようで、 ひょっとしたらC406Sよりもこっちの方が先なのかも。 逆トグルなんてのが登場したのもこのころのはず。

同じ頃J-DN31に搭載され注目を浴びた「T9」なんてのがありますが、 NEC機種を中心にいくつか採用機種があるものの、日本では2005年1月現在あまり流行ってないですね。 欧米では大流行らしいのですが、日本語ではあまり候補を絞りきれないという実情がありそうです。 いわゆるポケベル打ちやかな打ちと併用できないという弊害もあります。 N900iSなどではT9での入力予測にも対応しているそうです。

だらだらと文字ばかりでしかも内容が薄いということで読者もさぞかしご不満だと思うので、上の話の流れをリストにしておきます。


現在の文字入力方式の比較

読み入力方式をまとめます。
かな入力方式
標準入力
5タッチ
マルチタップ
キーが行に対応、押す回数が段に対応。(「1111」で「え」)
ポケベル入力
ポケベル打ち
2タッチ
2回ボタン押しでかなを確定する、1文字目が行・2文字目が段を表す(「14」で「え」)
T9方式
シングルタップ
子音を表すキーのみを続けて入力(「293」で「カラス」(k,r,s,))
予測変換の種類をまとめます。
読み予測
読みから変換候補を前方絞り込み(「あい」から「挨拶」「会いたい」などを表示)
フレーズ予測
文節単位でマルコフ連鎖的に学習(「学校へ」を入力確定すると「行く」という候補を表示)
AI推測
共起度で関連の強い候補を優先して表示(「犬を」の次の「かう」は「飼う」を優先)
学習
辞書にない単語・複合語などを自動的に辞書学習

他には、専門分野に特化した辞書を選択してダウンロードし利用できる「ダウンロード辞書」、 ユーザが辞書にない語を自分で登録できる「ユーザー辞書」、 すでに確定された文字列をもう一度変換できるようにする「再変換」、 かな入力方式の時に「あ→い→う・・・」とは逆に「あ→お→え・・・」と表示していく「逆トグル」、 なんてのが一般的です。

順調に書き出したものの力尽きた・・・V601Tの入力についてもまとめて書こうと思ったのに・・・

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