劣化コピーの氾濫と金儲け

位置づけとしては増殖Webがうざい (らるるんちの日記)の続きということになるのかな。

何様 (コデラ ノブログ)
VIP系ブログが面白く思われないのは「稼いでいるわりにはプロっぽい仕事をしてないから」(インターネットよろずニュース)
あたりのサイトを読んでると、Web2.0時代ならではといえるかもしれない問題が見えてきます。

各種検索結果やデータベースを簡単に取り込めるAPIが公開されWeb2.0チックだ、と最近いわれます。旧来のバナー広告の代わりにアフィリエイトをブログで運営して小遣い稼ぎ〜、とかもいわれます。この両者が絶妙にからみあって、うざいというかこざかしいというか、そんなサイトが誕生しています。便宜上、そういうサイトを「***」と呼ぶことにします。・・・適切な名前を付けたかったけど思いつかなかった・・・

コンテンツは、API経由のデータをそのままベタリ、もしくは文章のコピペ(一応「引用」らしい)、最悪リンク張るだけ、だけどアクセス数をのばすのとアフィリエイト張る努力だけは惜しまない。で、アフィリエイト経由でお金が入ってくる。そんなブログやらWebサイトやらは最近よく見かけます。

まぁ運営している側の論理としては、技術の氾濫のおかげで、それっぽいコンテンツを簡単にねつ造していけるわけで、簡単に作ったサイトでそれなりの収入が得られるということになります。その気になれば、Amazonやら楽天やらYahooやらからデータを取ってきてそれを元にアフィリエイト入りまくりのブログの記事を書き公開する、しかもそのプロセスを全自動で、なんてのもできることでしょう。うまくアクセス数が増えてさえくれれば、何もしなくてもお金が入ってくるすばらしいシステムのできあがり、ってとこでしょう。

情報の劣化コピーを蔓延させ、しかも他所からかき集めてきたデータを並べるだけで金儲けまでしている。そんなサイトの存在が気にくわないという気持ちは私もよくわかります。でも実際は、そういう見方の人ばかりでもないんでしょうねぇ。

いくらコピペやリンクを張るだけとはいえ、少なからず編集はしているということになると思います。文章の加工もいっさいせずにベタっと張っているだけの場合でも、大量の情報(や検索結果)の中からその一部のコンテンツをあえて選んだんだという意味では、やはりこれも編集といえます。リンクをベタベタ張っているだけでも、オリジナルのニュースサイト上から何十もあるニュース記事のうちのごく一部をあえて選んで張ったんだといえます。

その編集結果に満足する人がいる限り需要があるということになり、この手のサイトはやはりなくならないでしょう。この編集の結果公開されるコンテンツは、編集をした人の興味が反映されたものであり、編集した人の興味や価値観に共感できる人がいれば、たとえそんな編集であっても満足するでしょう。一見価値のなさそうな編集されたコンテンツでも、その人にとって見れば、自分には時間がないので代わりにまとめをやってくれているありがたい人、かもしれません。劣化コピーなのかわかりやすく書き直したものなのか、その違いは紙一重でしょう。

いずれにしても、需要がなければ私のサイトのようにWeb上の大量のゴミページに埋もれていくだけなので、そんなに目くじら立てなくても〜、っと思ってしまうから私には金儲けができないのか、なるほどなるほど。。現実社会の代理店のインターネット版ともいえるかも。

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このページは、らるるが2006年2月18日 05:21に書いたブログ記事です。

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