2018年3月アーカイブ

情報に価値がないという風潮

インターネットの普及により間違いなく情報の発信や共有のコストが下がった。一昔前までは百科事典で調べてもわからないような細かい用語の意味ですら、今はググればほぼ瞬時に調べることができる。便利な世の中になったものだ。

ただ、情報を得るのに必要なコストが下がった場合、その情報の価値は下がるのだろうか。

百科事典は用語がすべてあいうえお順に並んでいる。このため、調べたい言葉があった場合、その言葉があいうえお順でどのあたりに入っていそうかを適当にめくり、それをなんどか繰り返すことで、比較的容易に目的の言葉の書かれた箇所にたどり着ける。これがもしあいうえお順ではなく適当に並んでいたら、目的の言葉がどこに書かれているかを前から後ろまで順に探さなければならない。

ググる行為も同じだ。言葉を入れて検索すればそれっぽいのを即座に上位に表示してくれるから便利なのだ。これがもし、いちいちYahoo!のディレクトリトップから順に目的のページまでリンクを辿らなければならなかったら非常に大変だ。

つまり、欲しい情報を即座に取り出せる仕組みがなければ、いくら情報が集まっていたとしても価値がなくなってしまう。情報そのものに価値があるのではなく、情報にアクセスする手段に価値があるとも言える。

一方、HDDの容量は増加し続け、今や1台で10TBも可能な時代となった。昔に比べたくさんの情報を入れておくことができる。ただ、入れた情報の中から目的のものを探しをすぐに取り出せるかどうかは別問題だ。すぐに取り出す手段がなければ価値がない。昔に比べたくさんの情報が入るので、昔に比べ取り出しやすくなっていないと逆に価値が下がっているわけだ。

というわけで、たくさん保存できるからと言ってなんでも保存するのは良くない。たいていは、容量が一杯になってから慌てることになり、取り出す手段を考えていないと何が不要かもわからなくなり、情報の価値が更に下がる。

・・・とか難しい話はどうでもいいので、ファイルサーバをゴミみたいなファイルで埋め尽くすのやめてくれませんか?

スケーラブルな組織

容量でもアクセス数でも、数が増えても性能がスケールする(数の比例より抑えた性能劣化に留める)ようにしておくのは今ではもはや常識となっている。HDD容量が2倍になったからと言ってアクセス待ちまで2倍になっては困るし、CPUの性能が2倍になったからと言って発熱まで倍になると困る・・・いや一部用途ではそれでもいいのか?

こんなスケールの考え方ってどこから来たのだろう。

たくさんの人が所属する大きな組織では、一人ひとりが情報共有やらやりだすとまったくスケールしないので、通常は、階層的な体制にする。班長がいたり係長がいたり課長がいたり。人があとから増えてくると、スケールさせるために、さらに階層を増やす。所次長ができたり本部長ができたり副社長ができたり。こうして大きな組織はスケールメリットをいかして性能劣化させずに機能するのである。

階層の上から下までのシグナル伝送のレイテンシが長い?最小限の階層にした上でスケールメリットを出すための仕組みなのだから仕方ない。下が書いた週報が上に届くのに1週間かかるのはやむを得ない。

一部の階層以下のクラスタが指示通りに動かない?機能不全を起こしている階層以下を切り離してフェールソフトすればよい。スケールメリットがあるので、不要な部位を切り捨てても全体への影響は少なくて済む。

こうして大組織は今日も健全に動くのである。

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