「プログラミングのための線形代数」を読んだ
[趣味・読書]
'07/05/08(火曜日)04:10:17まず最初に、紛らわしいタイトルだけど、この本は線形代数の本であり、プログラマのための本ではないのでご注意。
主に、一度は線形代数を学んだことになっているけど実は理解が怪しくてとりあえず計算方法だけ押さえている、っていうような人向けの本です。この本は、計算方法や厳密な証明ではなく、定理などが何を言わんとしているのかを、幾通りかの方法でできるだけわかりやすく表現しようとしている本です。このため、数学屋さんから見れば「詰めの甘い」本であり、線形代数を理解できなかった人にとっては「読むのに敷居が高い」本です。
理解しやすいように表現している箇所が本当に理解しやすいかどうかは、正直人によるんじゃないでしょうか。私にはしっくりとくる説明ではありましたが、これで万人が納得できる説明かといわれると正直微妙な気がします。
押さえている範囲はなんてことはない、行列式・ランク・逆行列・対角化・固有値・固有ベクトル・一般化固有ベクトル・ジョルダン標準系、です。数値計算への入門となるような章もありますが、あまりに入門過ぎる内容で、こっちは役には立たないでしょう。
「プログラミングのための線形代数」というよりかは、「技術者のための線形代数」とでもいった方が、ニュアンスは近いかもしれないです。
sloth > アフィリエイトで儲かってる? ('07/05/08(火曜日)23:06:05)
rarul > 初めて1年たつけど、まだ1円も入ってない。 ('07/05/11(金曜日)01:31:25)
「イノベーションのジレンマ」を読んだ
[趣味・読書]
'07/05/05(土曜日)05:42:57今更こんな定番書を読んで感想を書いてもおもしろくないなぁ・・・とか思わないでくださいね。。
結局本書で書いてあることは、「パラダイムシフトを見破るのは難しい」 「既存顧客・既存市場を見ているだけではパラダイムシフトを見破れない」 「優良企業ほど既存顧客・既存市場だけを的確に分析する」 てなことでしょう。つなげると「優良企業はパラダイムシフトを見破れるとは限らない」となります。この論を強固にするために、たくさんの事例や資料やら証言やらを並べているという感じの構成です。まぁ、あげられた例が豊富で事実に基づいていて説得力あるように書いている点が、本書の強みでしょう。
ただ、本書で言うところの「破壊的イノベーション」「持続的イノベーション」の区別の仕方が、結局何も述べられていないのが気になる点です。同種の疑問を持つ人があまりにも多いから、本書の続編がずばり「イノベーションへの解」なんでしょうけど。ただ、この手の区別って、結局、事後的にしか行えないような気がしないでもないです。歴史学者が歴史に勝手に解釈つけてるのと同じ。
世の中には、本書で言うところの「破壊的イノベーション」となりうる候補が山ほどあるので、どれが本物の「破壊的イノベーション」となるかが全くわからないのです。なので、結局本書は「パラダイムシフトって見破るの難しいよね」とぼやいているようにしか読めなかったです。
やっぱ、この手のビジネス本は、あんま読む気になれんわ。。
「Winnyの技術」を読んだ
[趣味・読書]
'07/05/02(水曜日)18:03:43買ったのは1年前だったような気がするけど、今読み終わった。最近少し騒がれることが少なくなった気のするWinnyですが、そのWinnyの作者が書いた本です。
ピュア型P2Pで大規模ネットワークのもとでも耐えうる(=実用的にファイル共有できる)ソフトウェアを作る上で、苦労した点工夫した点失敗した点を述べているという感じの本でしょう。ソフトウェアのコンセプトと、実装する上で工夫した点がわかりやすく述べられています。このあたりは、多少はプログラムを書いたことのある人の方が理解しやすいかもしれないです。
ただ、「P2Pの技術本」かといわれると、ちょっとうーんと思いたくなる点もあります。作者は学者分野の助手ではありますが、ネットワーク・P2Pが専門だったわけではないためか、学術的視点から見るとそこまで目新しいことが書かれているわけではないという印象が残ります。例えば、本書の中で「第1世代」「第2世代」「第3世代」という呼び方が出ますが、この名付け方が妥当なのかどうかは、この本を読んだだけでは何ともいえないです。
いずれにしても、大規模ネットワークを作れ、ピュア型P2Pであり、「交換」の概念がない分散ファイル共有システムで、かつ実用レベルで使えるアプリケーションを、(構想期間がどの程度かはわかりませんが)ほぼ1年の間で完成させたという事実とそのアプリケーションが何十万人もの間で実際に使われたという点で、その作者が書いた本としては意義があるでしょう。
まぁwinny.infoを見たことのある人には、ほとんどが既知の情報かもしれませんが。