チェーンメールはなぜ悪いのか

@ITmedia +D LifeStyle] ケータイメールに翻弄される子供たち
奇しくも、mixiのチェーンメールならぬチェーン日記事件の記憶がまだ残る時期に、小寺氏が上記のような記事を書いてます。小寺氏は、ケータイでチェーンメールが出回らないようなフィルタサービスを入れろという論調ですね。どうも子供のことがたいそう気になっているご様子です。。・・・いらん心配しなくていいか。

んで改めて、なぜチェーンメールがいけないのかについて、これを機にちょこっとまとめておこうと思いました。ちなみに「チェーンメールは悪」てなページもご紹介しておきます。

チェーンメールは、
・止めることができない。
・情報の更新ができない(制御できない・古いままになる可能性がある)
・友人から送られてくる。
というあたりが、タチの悪さにつながります。

まず「止めることができない」について。チェーンメールは感染性が強いものが多く、「○人以上に送らないと・・・」の○は、たいてい5以上です。これにより、5人中1人以上が転送する限りチェーンメールが途絶えない(というか増殖する)ことになります。ちなみに、途絶えたのかどうか、何通ぐらい出回っているのかを知るすべはほぼないに等しいというのもつらい点です。

次に、「情報更新ができない」について。チェーンメールでは転送元の内容をそのまま転送しちゃうため、基本的に情報の更新がありません。このため、古い情報や誤った情報がそのまま転送され続けてしまい、古い情報や誤った情報が広まってしまいます。タチの悪い点は、内容の類似した2つのチェーンメールが届いた場合、どちらが古い情報でどちらが新しい情報かが判断できない点です。あと、転送時に意図的に内容を変えちゃったとしても、変えたことが転送している他の人たちにはわからないというのもやらしい点です。

最後に、「友人から送られてくる」について。人間ってのは結構いい加減なもので、知り合いから聞いた情報ならたとえ曖昧であっても信用してしまいがちです。また、理不尽に否定でもしちゃうと知り合いとの仲に響いてしまう可能性もあります。そんな心理から、友人から送られてきたメールの内容はできる限り信じようとしてしまいます。あとは、マスの心理から、周りの人たちが信じているから私も信じようという具合に流れ、ガンガンとチェーンメールの内容へと陥ってしまいます。

チェーンメールが悪い理由に、チェーンメールの内容は一切関係ありません。例え、善意を装う内容であっても、ウソの全くない本当のことであっても、チェーンメールという手段が危険です。上記のような理由により、チェーンメールは情報の混乱を引き起こす構図を持っています。

・・・というような社会学的心理をふまえた上で、害のないチェーンメールを意図的に流して楽しむ分にはおもしろそうではありますが、どうも上記のようなチェーンメールの構造的な危険性を認識している人は割合的に少ないっぽいので、やっぱり流さないのが無難でしょう。愉快犯は途中で、害のない内容を害のある内容に変更して転送しちゃうことも十分にあり得ますんで。

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このページは、らるるが2006年7月 4日 01:08に書いたブログ記事です。

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