著作権がらみの最近気になるニュース

「マジコン」輸入販売の差し止め裁判、任天堂らが勝訴
マジコン販売禁止 → マジコン使用禁止、コンテンツアップロード禁止 → コンテンツダウンロード禁止、という具合に話が動いていくのかどうかが気がかり。ネットでダウンロードしてタダで遊べるとか思ってるやつは(ゲーム販売ビジネスを阻害しているから)しねばいいと思うけど、音楽・動画再生機能やらいわゆるチートプレイの用途にはどうなんだろうなぁ。

ただ、ユーザはできるだけ何でもできるように中を解析したいと思い、開発者はできるだけ裏機能や契約に関わる部分を隠すため中の構造を解析されたくないと思い、これらは根本に関わる話なので、基本的には今回と似たような構図はずっと続くんだろうなぁ。

「JASRACの包括契約は独禁法違反」公取委が排除措置命令
「カスラックざまぁ」とかいってるやつはほっとくとして、これ結構難しい問題だよなぁ。

例えるなら、IEがくっついたWindowsで、Windowsは事実上選ばざるを得ない状況で、でIEはなくてもよくて、でIEなしのWindowsは売ってなくてIE込みの価格のWindowsを買わざるを得なくて、でIEとWindowsを分けろといったところで利用者自身がそもそもIEを使っているのかどうかわからない状況で、で利用者がネスケを使いたいと思った場合ネスケを買わないといけなくて、でネスケ買うくらいならIEでいいやと思ってしまう。っていうたとえはどうよ? でもMSと違い、JASRACはIE使っていないと断言してくれたら価格は個別交渉してくれるから、またちょっと違うなぁ。

今回は放送事業の包括契約についてですが、放送事業に限らずJASRACのシェアは高いので、他の事業にも影響していくかも。

これ、本当に放送事業での包括契約をしちゃダメとなると、現実的には短期的に結構放送局は混乱するような。。

Googleブック検索、米裁判の和解が日本の著作権者にも影響]
「絶版または市販されていない書籍」が対象なので、ものすごく影響範囲が大きい。しかも、「名乗りでなかったら勝手にやっちゃうのでよろしく」といってるので、逆に反発する人多いだろうなぁ。

どうせ利益の出てないところなので和解に参加した方が利益還元されていいんじゃないの?という考え方もある。ただ、「著作権保護期間内の書籍の使用により得た全収益の63%を権利者に支払うことなどが決められている」っていうのが、現実的には今はスキャン内容を見た利用者に配信された広告の分の収入の63%ということになると思われるので、それってものすごく少ないんじゃないの?となる。あとから何かをやろうとしたときに、この安さが足かせになるかもしれない、と警戒するするのもムリはないだろうなぁ。

なら和解内容の履行は更新制にしてあとから変更できるようにしとけばいいんじゃないという考えも出てくるけど、一度始めちゃったものに対して一人の利権者からの"No"の声をどれだけ大企業Google様が聞いてくれるかもわかったもんじゃない。

しかもこれ、和解がアメリカ国内だけでの使用のみに影響し、日本で「Google Book Search」を使う人は恩恵を受けないため、ますますややこしいんだよなぁ。

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このページは、らるるが2009年3月 1日 07:01に書いたブログ記事です。

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