「SQLアンチパターン」読んだ

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RDBMSにてテーブル設計をするときに行いがちな悪いパターンを25個紹介し、何がダメなのか・どう回避すべきなのかを述べている。特定のRDBMS製品によらないように、例として出てくるSQLも極力複数の製品を意識して書いている。

個人的には読んでみてがっかりな本だった。いわゆるGoFデザインパターンを彷彿とさせるような本でありながら、中で語られるのがあまりにも当たり前すぎることばかり。文章自体は丁寧にかつわかりやすく書いているので、結果さくさく読み進めてしまい読み応えが全くない感じ。

こんな本が発売されてしまうのはたぶんあれだ、RDBMSが何なのかががあまりにも理解されなさすぎなのが原因じゃないかと。SQLがコンピュータで使われる言語だという安直な理由だけで、プログラマが使うプログラミング言語とごっちゃにされてしまい、結果RDBMSの設計思想を全く理解しないままにプログラマが適当に使ってしまっているのが原因じゃなかろうかと。本文で頻繁にORMが出てきているあたりにも、RDBMSをただのデータストアに使っているだけのフレームワークに踊らされているようなプログラマの存在がどうしてもちらついてしまう。

あとこの本って、SQLという問い合わせ言語の本ではなくて、RDBMSとテーブル設計についての本だよね。タイトル詐欺じゃないかとは思う。

と、ものすごく悲観的に評論してしまったけど、中身はものすごくまっとうで大事なことばかりなので、RDBMSを使い始めたばかりだったり独特のテーブル操作に違和感があったりするような初心者には安心しておすすめしていいでしょう。逆に、Oracleの資格持ってたり「実践ハイパフォーマンスMySQL」とかを読んでいるような人には、当たり前すぎて退屈な本でしょう。

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このページは、らるるが2015年5月31日 03:27に書いたブログ記事です。

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