テレビ番組含む映像制作に関わってきてメディア論の評論なんかを書いている小寺氏の本。最近露出が増えてきたUstreamについて、その特性をこれまでのテレビ放送と比較しながら説明しその将来にもふれている。
氏のブログにも書いてあるようにテレビ番組制作に関わってきた経験をふまえて書かれたということなんだけど、うーん、あんまりその傾向は感じられず、よくある「Ustreamって何なの」的なビジネス本と大差ないように思われた。6章のテレビ業界についての話や7章の著作権についての話がその一部だとは思うんだけど、「テレビ進化論」の方がその辺は詳しかったりして事前に知っていたので、個人的には目新しさがほとんどなかった。5章の番組制作についてなんかはこの本の独自色だといっていいけど、果たしてここまでの濃い話がこの本の読者に有益なのかどうかがについては微妙だったように思う。
この手の本としてはちゃんとは書かれていると思うので、Ustreamをあまり知らない人が読むビジネス書としては悪くはないと思う。だけど、すでに類似書を読んだ人があわせて積極的に読むほどではないかなぁというのが正直な感想です。