「実践ハイパフォーマンスMySQL第2版」読んだ

Amazonアフィリンク(アフィだけ第3版に差し替えました)

MySQLを用いてクリティカルなシステムを構築するための知識をまとめた本。1秒当たり数千から数万トランザクションを処理するようなWebアプリケーションを主に想定して書いている。

ページ数が多くてしかも内容が重かった。MySQLの使い方はわかっているという前提だが、実際には、プロセッサ・ストレージ・RAM・ネットワーク・OSの一般的な知識は必須で、書かれていることを正確に理解するには相当熟練されていないと厳しい。プログラマ向けというよりは、どちらかというとシステム・サーバ管理者向けかもしれない。

内容は、ベンチマーク・ボトルネック調査・最適化・レプリケーション・バックアップとリカバリ、という感じに範囲が広い。また、MySQLとマジメに対面しているからこそ、MySQLじゃない部分についても注意深く検証するよう語りかける部分が多い。逆に、注意深く書くからこそ、例外を念頭に断定的に書かず、結果回りくどい文章になっている箇所が多い。

英語を直訳したようなわかりにくい表現になっている箇所が多いのが気になった。また、原盤がということになるんだろうけど、結論をわかりやすくは書かずに回りくどく書いているのも気になった。ページ数が多いからこういう本は読むのが疲れるんだよなぁ・・・

実は、第1版を買って読まずに積み本していたら第2版が出ていて、で第2版を買ってまた読まずに積み本していたら第3版が出ていて・・・ということが読み始める前に発覚。第1版から第2版は大幅改訂でページ数もめちゃ増えてるけど、第2版から第3版は比較的マイナーな変更っぽかったので、第3版を買うのは今回はやめといた。O'REILLYのページによれば第2版から第3版の差分は以下らしいのでまぁ大丈夫かなっと。

● 追加された項目
- ソリッドステートストレージ
- クラウドでのMySQL
● 強化された項目
- ベンチマークとプロファイリング
- スキーマの最適化とインデックス
- 高可用性を新規の章に
- ストレージエンジンの紹介の改訂
- クエリパフォーマンスのケーススタディ
- パーティショニング
- クエリオプティマイザ
● 削除
- MySQLサーバーの状態が章から付録に移動
- セキュリティの章が消えた

いや、「ソリッドステートストレージ」は超大事なような。ストレージの性能・特性が大きく変わった革命だから、ここだけを特出しでフォローするほどの価値がある内容のハズ。

MySQLの性能や可用性を気にするような運用をする人はぜひ読むべきでしょう。同時に、ページ数・内容とも重いので、読むときは心して読んだ方がよいでしょう。

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このページは、らるるが2015年5月19日 02:33に書いたブログ記事です。

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