容量でもアクセス数でも、数が増えても性能がスケールする(数の比例より抑えた性能劣化に留める)ようにしておくのは今ではもはや常識となっている。HDD容量が2倍になったからと言ってアクセス待ちまで2倍になっては困るし、CPUの性能が2倍になったからと言って発熱まで倍になると困る・・・いや一部用途ではそれでもいいのか?
こんなスケールの考え方ってどこから来たのだろう。
たくさんの人が所属する大きな組織では、一人ひとりが情報共有やらやりだすとまったくスケールしないので、通常は、階層的な体制にする。班長がいたり係長がいたり課長がいたり。人があとから増えてくると、スケールさせるために、さらに階層を増やす。所次長ができたり本部長ができたり副社長ができたり。こうして大きな組織はスケールメリットをいかして性能劣化させずに機能するのである。
階層の上から下までのシグナル伝送のレイテンシが長い?最小限の階層にした上でスケールメリットを出すための仕組みなのだから仕方ない。下が書いた週報が上に届くのに1週間かかるのはやむを得ない。
一部の階層以下のクラスタが指示通りに動かない?機能不全を起こしている階層以下を切り離してフェールソフトすればよい。スケールメリットがあるので、不要な部位を切り捨てても全体への影響は少なくて済む。
こうして大組織は今日も健全に動くのである。