「Effective DevOps」読んだ

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The DevOpsハンドブックと同系の本、あっちが入門書的で、こっちが実践的な内容になっている。内容があまりに似てるんで、内容や感想は今回はパスして、印象に残った文を並べておくだけにしとく。

ページ9「1.5 ジェニファーのストーリー」より、「私の頑張りが、かえってシステムにあった欠陥を隠していたのだ。」
特定の人に依存しすぎてしる場合への対処法の1つですね、何がボトルネックなのかとそれへの対処能力を実際に担当者を長期休暇させて判断するの。まぁ一歩間違えればそのまま会社倒産ですが。

ページ20「3.4 ネットワークの時代」より、「システムの複雑化にともない、スキルや職種の専門文化が進んだ。」「このような流れは、企業版のバベルの塔を生み出した。」
情報を企業の外へ漏らさないようにする流れの行き着いた先として、情報を特定のチームから外へ出さないようにする圧力がかかる流れ、ですね。もしくは特殊技術にこだわりすぎて専門性が強い割にメンテコストがかかりすぎてペイできなくなっちゃう、など。

ページ23「3.6 アプリケーションとウェブの時代」より、「システムの安定性をリスクに晒すようなこともあった。」「システム変更は極度にリスクが高いという見方が強くなっていた。」
技術的負債の話とか、作り直しが発生しないから技術伝承が行われないとか、あたりかな。

ページ172「11.3.4 イベント」より、「故障したハードディスクの交換を担当者に支持するチケットの作成」
チケットベースでバグをトラッキングする話はさすがに馴染みがあるけど、ボットによるチケットの自動更新はあまり身近でなく、ましてや自動作成やら割り振りやらまでとなると、言われりゃわかるんだけど、個人的にはそこまで考えが及んだことがなかった。最近はAIブームの延長でRPAがやたら持ち上げられてるけど、キーボード・マウスのマクロのたぐいのは、自分自身へも含め、もっと啓蒙していかったほうがいいだろうなぁと思った。

ページ182「12.8.2 ツール選択におけるコンウェイの法則」より、「ソフトウェアは、それを開発したチームの構造や組織を反映した形で開発される」
これは本当に実感する。APIを定義する箇所やデータ・バッファの持ち方がまさにこれそのものという事例をよく見てきた。著者はチーム間のコミュニケーション不足だと述べているが、まぁ開発が大規模化する前では簡単な話じゃないなぁと思う。

ページ184「12.9.1 コミュニケーションに影響を与えるツール」より、「チームのメンバーには品質の高いヘッドフォンが行き渡るようにするべきだ。」
これまでにリモートワークやらWeb会議やらの経験がそれなりにあるけど、やっぱり直接会って会議するのに比べると格段の差がやはりある。この手ので事足りるようにするには、ある程度互いに気のしれた相手同士でないと厳しくて、「Web会議だけ」で済ますのは現状はやはり厳しいと思う。直接の対談がある前提で、その上で頻繁なコミュニケーションのために保管的に使うやり方が無難じゃないかな。そのときに高品質の機材の購入に躊躇するようでは問題外。YAMAHAのYVC-300はメジャーだけど、一見すると超高額に見えるこういうのでも十分ペイできる距離・交通費・時間を節約するくらいでないと。

ページ211「13.1.1 技術Xから、他社にあわせて技術Yに移行しなければいけない」より、「技術においてアップグレードは必須である。」「アップグレードが早すぎると、」「アップグレードが遅すぎると、」
これは本当にそう感じてきた。システム変更を嫌う、に似てるけど、いつまでたっても古いままだと技術的に時代の流れから取り残されてしまうんよね。必ずしも流れに乗らないといけない業界ばかりじゃないけど、流れに乗らないといけないのにそれができていないところの多いこと多いこと...っおっと思わずグチが出てしまった。

ページ226「14.5.2 リリースサイクルの影響」より、「組込みソフトウェアは、更新の手順はもっと複雑で時間がかかる。」「Facebookに接続できなくなった人がよく緊急サービスに電話してきたが。」
サービスの重要度ももちろんだけど、待ってりゃメンテが終わって回復するWebシステムと、手動で削除・再インストール作業が必要になるパソコンと、待っててもダメなものはダメで二度と復旧しなくなる組み込みソフトウェア機器のリモートアップデートと、アップデートの気軽さとそれへの理解は人(というか業界というか)によって大きく異なるなぁと感じる。

ページ311「18.1.3 リモート勤務」より、「管理職は毎週80時間働いている人と単に働いているふりをしている人の違いを見分けられないのが現実だ。」
ソフトウェア開発はまぁそうなるよね。「管理職は」どころか、プログラマ同士であってもジャンルが異なると簡単じゃない。ホントどうすればいいんでしょうか。

このブログ記事について

このページは、らるるが2019年3月24日 03:10に書いたブログ記事です。

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