J-PHONEとボーダフォンと日本テレコムの昔話

つっか、もう昔話として語られる日も遠くない気が・・・

その昔、ボーダフォンジャパンはJ-PHONEという社名でした。とってつけたような携帯電話会社連合の合併でJ-PHONEとなったものが、藤原紀香CMのイメージもあってか1998年頃〜2001年頃は絶好調でした。そのころ、経営が迷走し純増があまり伸びていなかった(というか純減していた)IDO・セルラー(現au)を尻目に、ダントツのNTTドコモと、それを追うau/J-PHONE、落ち目のツーカーという構図ができあがりました。

しかし、J-PHONEの親会社の日本テレコムも当時迷走中。AT&TやBTといった外資に紛れて英ボーダフォンも株を持ち、日本テレコムがJRの子会社から外資の子会社へと落ちてしまうのも時間の問題、「東京で契約したJ-フォンのW-CDMA端末をロンドンに持っていったら、つながるのはBTか、それともボーダフォンか」と冷やかされるほどの事態(というか、今から読むと笑えんな)

そんな外資買収騒動を制したのが英ボーダフォン。BTの資本引き上げもあって、めでたく日本テレコム株主筆頭に。そして、間接株(テレコムの持ち物のJ-PHONEは実質ボーダフォンのもの)もあいまって、悲願である日本の携帯電話事業を手に入れ、J-PHONEはVodafoneと一つにとかいうCMがこのころから流れ出した。で、CMは気づかぬ間に「J-PHONEはVodafoneに」になってたり。

ボーダフォンにとって欲しいのは携帯電話事業。でも固定電話や通信網はいらない。となると、日本テレコム売却が噂される。そのためにか、日本テレコム株をひたすら集めて経営権を握り、日本テレコムを持ち株会社(日本テレコムホールディングス)と実経営部門(日本テレコム)に分け、売却否定から1年半で売却交渉、で無事リップルウッドへ売却決定となりました。あまりの手際よさに脱帽。

もはや日本テレコム資産を持たぬ日本テレコムホールディングスはボーダフォンホールディングスに社名変更、これで名実ともにボーダフォンとなりました。でもね、持ち株会社はボーダフォン・インターナショナルでいいわけで、本日ボーダフォンとボーダフォンホールディングスの合併が発表されました。これで、もはや「J-PHONEはVodafoneと一つに」ではなく、「J-PHONEはVodafoneの一部に」なったわけで。

で、くしくもボーダフォンHD合併ニュースと同日に、ソフトバンクが日本テレコム買収とかいうウワサが流れ込んできたりと、もはやかつての日本テレコムは影も形もないですな。まぁプリペイド水増しで純減を回避していたボーダフォンジャパンも、崩壊していく可能性があるわけですが。

という昔話ですた。ハッピータイム2とか旧プラン廃止とかJ-PHONEクラブポイント制改悪とかメールアドレス強制変更とか、忘れんぞ。

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このページは、らるるが2004年5月26日 04:40に書いたブログ記事です。

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