Googleに是非やってほしいIMサービス

Google Talkが始まった。インターネットを利用した一般ユーザ向けサービスとしてはごつい市場を持っているIMだけに、Googleがそこに目をつけて参入してくるのはまぁ理解できる。IM市場じゃ(少なくとも日本では)MSNメッセンジャーが一番のシェアを持っているだけに、対Microsoftという構図の中でGoogleがIM市場で対抗ソフトを出したいという気持ちも十分に理解できる。実際にさわってみたところ、細かいところの詰めが甘いのはβ版であるということで大目に見よう、これまでになかった目新しいところとしては、新鮮な感じのするUIが目につくところ。ただ、Googleが新しくサービスをするからには、やはりこれまでになかった斬新なものを期待してしまうのは私だけなんでしょうかね。

私は何人かの身内のためだけのチャットに出入りしている。Webブラウザを使ってサーバにアクセスし、CGIで共有のチャットの場を提供しているという環境になっている。サーバで集中処理してるんで、チャットのログがすべて記録される。そのチャットのログをHTMLで保存し、NamazuMySQLを使ってデータベース化し検索できるようにしている。かれこれ6年近くも続いているチャットサーバなだけに、過去6年間の身内周りの出来事がすべてこのチャットのログに記録している。このログを瞬時に検索できるサービスに仕上げ、自分の過去の出来事の日時やら曖昧な記憶の確認やらに重宝している。

ただ、チャットとしては今はWebブラウザとCGIを使ったタイプは主流ではない。IRCなんてのも、最近は使ってる人は限定されてきているんだろう。今は、手軽なチャットシステムの座はIMとなっている。たいていのIMでは、他のユーザと交わされた会話のログがテキストファイルとしてローカルに保存される。ここ、ここなんよ、私が不満を感じているのは。確かにローカルにログは保存される、だけど複数のマシンを使い分けている場合には、IMの会話ログが分散してしまう。これが不便で煩わしくて面倒で残念でならない。まぁ工夫すれば一カ所で集中管理できなくもないだろうけど、どんな工夫を入れるかねぇ、あんま面倒な仕組みは入れたくないんだけどねぇ。

聞くところによると、GoogleはGoogle File Systemなるものを持っているそうじゃないか。これは簡単に言うと、ごく普通のパソコンを複数(数百台)あわせてクラスタ化し、データを冗長化し冗長化が失われたら(=ノードが壊れたら)自動的に修復する(=壊れたノードの代わりを自動で用意する)機能を持ったOSをそのパソコンに乗せてしまっているものです。1台のパソコンが壊れたら、壊れたパソコンを引っこ抜いて(パソコンはブレードです)新しいのをさしてしまうだけでよい。大事なデータはOSが勝手にシステム全体で守ってくれる。信頼性の高いストレージを低いコストで構築しているのがGoogleの強みだそうな。

話がそれた、要するにGoogleはネット上の大容量ストレージな訳で、せっかくGoogleがIMサービスをするならIM上の会話をすべてGoogle側で保存してしまえばいいんでないの、と思うわけです。もちろん、保存するだけではなく高速に検索できるとうれしい、検索結果が的確ならなおよい。今更いわなくてもいいだろうけど、GoogleはWeb検索サービスでNo.1の企業、そんな企業ならIMログ検索においてもきっといいものを提案できるに違いない。

もちろん、会話ログがサーバ上に残ってしまうとセキュリティやプライバシーの面で不安に思う人もいるかもしれない。ただ、同様の懸念はWebメールサービス全般にもいえることなので、ことIMに限って騒ぎ立てるのもどうかと思う。私としては、そういうよくありがちな話はおいといて、とりあえずGoogleに任せてみたい・Googleに新しいものを期待したい、そんなふうに思う。

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このページは、らるるが2005年8月28日 00:12に書いたブログ記事です。

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