冥王星は小さい

[SlashdotJ] 初の冥王星探査機、1月17日に打ち上げ
合間時間に上記のような記事を見つけました。宇宙が膨張しているとか、宇宙はやがてエントロピーが増えまくって熱的になんにも起こらない状態になるとか、質量に満ちあふれすぎたなら宇宙が縮小に転じてビッククランチに達するとか、まぁ宇宙論に関しては理解しがたい話がなされています。でも待てよと、冥王星探索機が打ち上げられるということは、太陽系内の惑星である冥王星がどんなものなのかもよくわかってないのが現状ともいえるわけです。・・・というあたりで調べるのをやめておけばよかったと今になって反省。

んで今現在冥王星についてはどのくらいわかっているのかなぁ、と思ってWikipedia: 惑星を調べてみる。で、発見したのが「冥王星、小すぎっ」 また冥王星の構成要素も天王星や海王星と比べるとかなり違うらしく、「そもそも冥王星は惑星なのか?」という疑問も起こっているそうな。一時期「冥王星の外の惑星発見」と騒がれた2003 UB313も、今のところ惑星認定されていないようです。というか冥王星よりもでかいんですよ、これ。2003 UB313はカイパーベルト天体であると分類されているらしく、その基準なら冥王星もカイパーベルト天体なのじゃないかという話だそうな。

水星・金星・地球・火星もかなり小さいですが、そもそも太陽までの距離が近いんで、近いからこそ質量の大きな星は永続できない(近いと万有引力が大きくなるんで)とも解釈できるわけで、太陽までの距離がかなり違う冥王星とは一緒くたに議論はできないですね。

殷周秦漢三南北隋唐宋元明清とならんで水金地火木土天海冥などと小学校や中学で(意味はともあれ)暗記させられますが、冥の次に別の言葉を足すのか、そもそもその冥をなくすのか。私の習った科学(=理科)はもはや古いのですね。

で、上記のように惑星の定義がそもそも曖昧で、一般的な「惑星」よりは小さな太陽を回る天体を小惑星と呼んだりもするようです。で、小惑星のうち何からのきっかけで太陽の方向へ落ちてゆき離心率の大きな軌道を描くようになったもののうち、太陽の近くに達することで太陽からのエネルギーで光る尾を発するものを彗星と呼ぶようです。要するに、小惑星と水星の区別もかなり曖昧ということです。

というわけで、現状では、宇宙どころか太陽系もよくわかってないんですよ。科学ではわからないことだらけなんですよ。

ここまでの話をまとめるページということでたまたま見つけたページがこれ。われわれはどこから来て、どこへ行こうとしているのか そして、われわれは何者か−宇宙・地球・人類− どうやらこのページ、麻布学園の教師である山賀進氏により書かれたページで、地学の立場で、宇宙から人類の誕生までを包括的に構成する文章のようです。正直これすげー。ここまで系統立てて物理を語る文章は、そんじゃそこらの教科書よりも遙かに詳しいと言い切れます。正直ここの話に付いてこられる人どれだけいるんでしょうか。正直、私ちまたじゃそこそこ優秀とされる大学で理系として大学院までやってきましたが、ここの話をちゃんと理解できるかどうか怪しいです。

上のページでは「中学生から高校生程度を対象として」と書かれていますが、うーんねぇ、麻布ねぇ。私からすると高校教育としては詳しすぎるという気もしますが、うーんねぇ。麻布ねぇ。

こんな私みたいな中途半端な理系人間で日本は汚染されていくんですよ。

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このページは、らるるが2006年1月15日 23:46に書いたブログ記事です。

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