Perlを一応は書くことができるというような人を対象に、よりバグの少ない保守しやすい書き方をするためには何をした方がよいのかを、120個の項目に打ち立てて解説している本。第1版が出たのが10年以上も前なので、その間にPerl回りにあった変化を受けて項目を再構成している。どの項目がどう変わったかを付録Bにまとめていたりもする。
この本のタイトルは間違いなく「Effective C++」を意識していて、序章にもそんな旨が書かれている。Effective C++は私は間違いなく良書だと言い切れるけど、このEffective Perlはと言われるとさすがにそこまではっきりとは言い切れないなぁと思う。
120個の項目に分けて解説しているけど、あまりにも当たり前のことを言ってるだけのがあったり、項目のタイトルだけでは何を守らないといけないのかが簡潔に記述されてなかったり、何かこう項目に洗練さがまだ足りないと感じざるを得ない。そもそも140個ってどうよ、覚えるには数が多すぎるよ。本当の良書を目指すなら、いらないものを削る勇気も必要だよ。
とまぁ、高望みをすればきりがないけど、個々の項目に目を通す限りはまっとうなことが書かれているので、本書のターゲットとしているような人が読む分には十分かと。ただ、「Perl中級者」のような言葉がこの本を語るときによく出てくるけど、あまり中級者向けじゃないよなぁどちらかというと初心者よりの人向けだよなぁと思う。いくつかの項目なんか「このモジュール便利だぜぜひ使おうぜ」って言ってるだけだったりするし。
・・・とかとかいいつつ、「Perlの中級者」「Perlの上級者」ってものが私もよくわからなかったりするんですけどね。なんとなく「Perlの上級者」って、Perlに詳しいと言うよりもPerlのモジュールをCでがりがり書いてるような人が思い浮かんじゃうんですけどね。
というわけで、100行くらいのPerlを書きながら悩んでしまうような初心者向けにちょうどよい本かと思います。