「ハイパフォーマンスブラウザネットワーキング」読んだ

特にスマホを念頭に、どうすればユーザの体感的に快適な環境を構築できるかについて、ネットワーク層をフルスタックに解説した本。TCP/IP、モバイルネットワーク、HTTP、新しいWebプロトコル、の4部立てで、特にレイテンシに注意した解説をしている。

この本、第4部「ブラウザAPIとプロトコル」(==新しいWebプロトコル)が本当に必要だったのか、大いに疑問が残る。おまい最近のHTML5の宣伝をしたかっただけちゃうんかと本当に思う。スマホがストア配信のネイティブアプリに軸足を移している昨今、もはやWebブラウザにプッシュ型だの双方向だのリアルタイム配信だのは誰も求めていないと思う。そんなのはWebブラウザにHTTPベースで実装するよりもネイティブアプリでやった方が手っ取り早いことにみんな気づいちゃった。もちろんHTML5的な拡張はWebブラウザしか使えない企業ユースに生きる可能性はあるものの、5年ほど前の「HTML5でみんな幸せになれる」なんていう神話はもう誰も信じてないと思う。

というわけで、私の中でこの第4部はなかったことにします。

この本の位置づけとしてはハイパフォーマンスWebサイトに近いかも。前はHTML/JavaScript/CSSの配置とサーバの設定についてが主だったが、今回はプロトコル層にレイテンシの観点で切り込んでいるのが特徴。TCPの3ウェイハンドシェークやスロースタート、TLSハンドシェークと証明書の確認、無線LANのCSMA-CA、モバイルネットワークのRRCやバッテリの持ちの話、HTTPのキープアライブやドメインごとのセッション数、HTTPの効率化が目的のHTTP 2.0、といったところが内容。真のWebエンジニアを目指すならばHTMLやJavaScriptだけで満足してては到底ダメだというよい例のように思えてならない。

アプリのレイテンシを気にしつつもTCP/IPやLTEやHTTPをあまり知らない人にはよい本。そんなの知ったこっちゃない、HTMLとJavaScriptだけ書いていたい人にはどうでもいい本、というところでしょうか。

一応フォローしとくと、第4部「ブラウザAPIとプロトコル」の内容を知りたい場合は、この本ではダメでしょう。まだまだ仕様が決まっていない・Webブラウザの実装が進んでいない分野なので、本で体系立って学ぶというよりも最新の動向を自分で追うくらいでないと。でも、この中でも「XMLHttpRequest」だけはさすがにもう枯れつつあるかな。

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このページは、らるるが2015年1月26日 01:37に書いたブログ記事です。

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